パートナーの浮気を疑ったとき、真っ先に思い浮かべるのが浮気調査ですよね。
自分で浮気調査を進めながら、興信所や探偵事務所を調べたり……と、ここまでは誰もが考えることですが、忘れがちなのが弁護士探しです。
離婚にしろ再構築を選択するにしろ、法律の専門家である弁護士のサポートがあったほうが何かとスムーズ。浮気した配偶者や浮気相手に対して、有利に進めるためにはとても大切な存在なのです。ここでは、弁護士が必要な理由や弁護士の選び方のコツなどを解説していきます。
弁護士がサポートしてくれること
浮気や不倫問題で法律事務所に依頼をした場合、弁護士はどんなサポートをしてくれるのでしょうか。簡単に言ってしまうと、弁護士はあなたの代理人となって浮気したパートナー&浮気相手と慰謝料請求などの交渉や手続きを進めてくれます。
法的観点で進め方のアドバイスをしてくれる
パートナーや浮気相手にどんな制裁を与えたいのか、慰謝料は請求できるのか、子供がいる場合は親権はどうなるのか……。
法律的な観点やこれまで手掛けた浮気・不倫問題の事例から、あなたのケースではどうなるのか、どう進めるのがベストなのかを親身になってアドバイスしてくれます。また、交渉がうまくいかず、調停や裁判になった場合はどんな証拠があれば有利に進められるのか、あらかじめ準備しておくべき証拠についても教えてくれるので心強い限りです。
必要な書類作成や手続きをしてくれる
慰謝料請求時はもちろんのこと、離婚、親権獲得、養育費など、浮気や不倫問題にまつわる書類手続きは多いもの。
浮気相手に慰謝料を請求する際には必要事項を記入した内容証明郵便を発送するのが一般的ですが、この書面自体は専門家に依頼しなくても作成は可能です。ただし、法律事務所&弁護士名の記載があるかないかで、相手に与えるプレッシャーは段違い。普通に生活をしていたら、弁護士と関わる機会は少ないですから、弁護士名が記載された書面が届いたとなればパニックになるでしょう。
弁護士名を騙っての詐欺行為が後を絶たないのもそのせいです。
慰謝料だけでなく、上記に記載したすべての手続きとなると知識も必要ですし、手間も時間も相当かかります。仕事や家事、育児の合間を縫って、浮気のフラッシュバックと闘いながら自力で書面を作るよりも、弁護士を代理人としてすべてを一任することで、手続きはもちろんストレスからも解放されます。
浮気制裁の手続きによるストレスで、仕事や育児に悪い影響が出てしまったら元も子もないですからね!
パートナーの往生際が悪く調停や裁判になったときにも、提出する証拠や書面等、一般作成の困難な書類の作成も弁護士におまかせできます。
浮気相手が開き直ったりして交渉がうまくいかず、慰謝料の支払いに応じないこともありますが、その場合は相手の財産を差し押さえる必要が出てきます。差し押さえに必要な手続きも、弁護士に丸投げしておけばスムーズに進みます。
パートナー&浮気相手との窓口になってくれる
上記のような手続きをする上で、当事者間の話し合いは避けて通れません。ただ、直接やりとりしてしまうと、お互いどうしても感情のぶつかり合いになってしまうので、スピーディに進めたくとも話し合いが先に進まないという悩ましい状況に陥りがちです。
弁護士に依頼すれば、あなたの代理人として窓口になってくれるので安心感が段違い!パートナーがあなたに連絡してきたり、接触を試みてきても「弁護士を通してください」と伝えるだけで済みます。
話し合い時にパートナーが逆切れして暴力を振るう……なんてケースもありますが、弁護士が窓口になれば、こうしたリスクからも回避できます。
話し合いに同席してフォローしてくれる
パートナーや義両親、浮気相手と会って、話し合いせざるを得ない状況になった場合。
「この際だから、あれもこれもぶちまけてやろう!」なんてシミュレーションをしていても、いざその場になると気持ちが昂ってうまく話ができなかったりするものですよね。口下手な人ならなおさらで、相手に言いくるめられたり、恫喝されて自分に不利な条件を飲んでしまう危険性だってあります。
弁護士に同席してもらえば、言葉に詰まったときや相手が不当な要求をしてきたときも、冷静かつ即座にフォローをしてくれます。
調停や裁判の代理人になってもらえる
あまり考えたくはありませんが、離婚や慰謝料問題がすんなり解決しない可能性も視野に入れておきたいところ。パートナーや浮気相手がゴネるなど話し合いで解決しない場合は、調停や裁判、訴訟を起こす必要が出てきます。
離婚の場合、交渉が決裂したらまずは家庭裁判所で調停。最終的には離婚裁判。浮気相手への慰謝料請求がもつれたら慰謝料請求訴訟……。調停も裁判も訴訟も一般人にはハードルが高い話ですよね。出頭時は会社を休まなければならないし、子供のお迎え問題だってあるでしょう。浮気された側の自分がどうしてここまでダメージを受けなければならないのかと思うと、ストレスも増大するばかりです。
こうした場合も当然、弁護士がいれば自分自身で調停や裁判に出頭しなくても済みます。普段通り日常生活を送り、後で報告を受けるだけでOKなのです。
自分が不利になるミスをなくせる
離婚に向けての話し合いでは、軽はずみな行動が命取り。パートナーとの関わりを早く終わらせたいばかりに、強引な説得に不本意ながら応じたり、条件がよくわからないまま合意書にサインをしてしまっては、後からどれだけ悔やんでも取り返しがつきません。
弁護士が味方にいれば、自分が不利になるようなミスを防ぐことができます。離婚後の生活を含め条件が妥当かどうかの判断や、「イマイチ理解できない」ようなことも法律知識に基づいて丁寧に説明してくれます。
離婚という重大事にミスはあってはならないので、弁護士の全面サポートを受けることは自分に有利な形で進めるためにも、また精神的にも非常に心強いと言えます。
弁護士探しの注意点
自分で弁護士を探す前に、両親や兄弟姉妹、親戚、友達、職場の信頼できそうな上司や同僚などにも相談して、知人のコネクションを頼ってみましょう。身近に弁護士を紹介してくれそうな知り合いがいなければ、必ず「不倫や離婚問題が得意&慰謝料請求に強い弁護士」を探してください。
弁護士にも得手不得手があります。浮気や不倫、離婚問題が得意でない弁護士に頼んでしまうと、有利に進められる話も不利な展開になることもあるので気を付けてください。
弁護士を探す際にチェックしたい7つのポイント
「弁護士=信頼」のイメージを持っている人も多いと思いますが、だからといって無条件に信用してしまうのは考えもの。また、大手法律事務所だからまかせて安心!というわけでもないので、下記チェックポイントを参考にしっかりと見極めましょう。
- 不倫&慰謝料請求の実績が多いか得意な弁護士がいる
- 依頼した際に必要な費用を明確にしてくれる
- 依頼前に請求できる慰謝料相場を教えてくれる
- 土日や平日の夜にも相談できる
- 相談に的確に答えてくれる
- 家族や職場にバレないように交渉を進めてくれる
- 同席してもらうことを考えて、なるべく近くで探す
お金がなければ法テラス
「弁護士に依頼したいけど、お金がないから……」と悩んでいる人は、法テラスを利用してみましょう。
法テラスなら、無料の法律相談をはじめ、経済的に余裕がない人のために費用の立て替え制度もあります。電話やメール、各都道府県の法テラス窓口で相談できるので、諦める前に問い合わせをしてみることをおすすめします。
状況整理するためにも弁護士相談を
浮気や不倫、離婚問題に直面したとき、弁護士を味方につければ多大なメリットを受けられることは前述のとおりですが、もう1つ利点があります。それは、状況の整理。
弁護士に事情を説明することで、自分が置かれている状況やすべきこと、今後のことなど冷静になって整理&見直せるようになって来きます。パートナーの浮気発覚以降、日々落ち込んだりムカムカしたりで平穏でいられた日などなかったことと思いますが、状況の整理ができれば、今後取るべき対策もしっかり考えられるようになります。有利に進めるには、結構大切なことですよね。
実際に依頼するかどうかはさておき、そういった意味でも弁護士への相談は無駄にならないはずですよ。