興信所＆探偵の料金システム３－成功報酬制の仕組みと注意点 │ Life99ch

成功報酬制とは、調査が成功した場合にだけ費用を支払う料金システム。

依頼側としては、失敗したら支払わなくても良い分、ノーリスク＝魅力的な料金システムに見えるかもしれませんが、ちょっと待って！システムをしっかり把握しておかないと、大きな落とし穴にはまってしまいます。

それでは、成功報酬制について詳しくみていくことにしましょう。

1. 魅力的な反面、トラブルが多い料金システム
2. 成功報酬制を採用している興信所＆探偵事務所

魅力的な反面、トラブルが多い料金システム

興信所や探偵事務所の成功報酬は、もともとは人探し系の調査が対象になっていました。「ターゲットの住所を探す」「家出人の行方を探す」などですが、いずれも成功の定義が非常に明確なので、この料金システムが実現できています。

最近では、一部の興信所で浮気調査にも採用されるようになりましたが、浮気調査での成功報酬制は結構トラブルになりやすいんです。

その理由は？というと……。

浮気調査での成功報酬と聞くと「証拠が取れなければ料金は不要。証拠が取得できたら料金を支払う」というシンプルなものを想像しますよね。誰もが同じことを考えるはずだと思います。

それでは「成功」の定義とは一体何でしょうか。

依頼側からすれば「パートナーに突き付けたら、何の言い逃れもできないような証拠」「誰がどう見ても『これは浮気だよね』と納得できるような証拠」でしょう。具体的には、複数回の不貞（肉体関係）を証明できるような写真や映像が撮れるかどうかになります。

「浮気調査のプロなんだから、成功の定義なんて分かりきっているはずだし、敢えてそんな確認をする必要はないのでは？」確かにその通りなのですが、成功報酬制を採用している興信所や探偵事務所の中には、それを逆手に取って費用をだまし取る悪質なケースもあるのです。

悪質業者による料金搾取事例

成功報酬制で良くあるトラブルとしては、次のとおり。

興信所に都合の良い成功の定義にする

調査自体は失敗することなく終了しましたから「成功」です。
証拠は取れませんでしたがパートナーは浮気をしていなかったので「成功」です。
異性と歩いていた写真が撮れましたので「成功」です。

いずれも突っ込みどころ満載の成功定義ですが、実際にこのような対応をされて泣き寝入りをした人は多数存在します。これは、成功の定義を契約書上で明確にしていないからこそ成せるワザ！高額の費用を支払ったにも関わらず、使える証拠がひとつも手に入れられないなんて、あまりにも酷すぎます。

いつまでも調査が終わらない

まだ調査中です。成功報酬なので詳しい調査状況は開示できません。

上記は依頼者のキャンセルを狙った手口です。

依頼者としては、不貞の証拠を掴んでもらうのが目的なので、いつまで経っても調査が終わらないのは困りますよね。しびれを切らして「別の会社に依頼するのでキャンセルします」と言おうものなら、たちまち高額なキャンセル料が発生するというわけ。

また、成功報酬制では着手金が必要なケースは珍しくないのですが、このような場合「調査中」と言いつつ、1ミリも調査が進んでいないこともあります。

成功の定義を明確にして契約書に記載

成功報酬制の興信所を選ぶ際には、何を成功の定義とするのか、調査期間はどうするのかなど、ひとつひとつを明確にして契約書に記載しておく必要があります。時間分の請求がされないといっても、調査が無駄に長引いてしまっても困るので「○ヶ月経過後も証拠がとれない場合は失敗とみなし、成功報酬の支払いは不要」などの文言も必要でしょう。

前述の「複数回の不貞を証明できる写真」についても、回数や場所（ラブホテルなのか浮気相手の家なのか）をきっちりと決めて、文書化しておきましょう。

口約束は、絶対にNG！
契約書にこちらから指摘した内容の追記を渋るような会社は避けてください。

成功報酬の他、着手金や基本料金が必要な場合も

成功報酬制には、着手金や基本料金を前払いするタイプもあります。
「着手金（基本料金）＋成功報酬」の形です。

この場合、浮気調査が失敗しても、支払い済みの着手金や基本料金は返金されません。

また、諸経費については、浮気調査の成否に関わらず別途請求される場合があります。調査が成功して結果が出せているならまだしも、失敗して諸経費のみ支払うのはちょっともやっとしますよね。諸経費を水増し請求されてはたまったものではありませんから、報告書などで調査や尾行の詳細を明らかにしてもらう必要もあります。

いずれにせよ、契約前にしっかりと確認しておくことが大切です。