悪質探偵を見抜け!後悔しない興信所&探偵事務所の選び方

悪質探偵を見抜け!後悔しない興信所&探偵事務所の選び方

興信所や探偵事務所にも、悪質な業者は多数存在します。

実際に、悪質探偵のよる被害は年々増加傾向にあり、国民生活センターにも多くのトラブル相談が寄せられるほどです。普段の生活ではあまり馴染みのない世界ではありますが、被害に遭わない&浮気調査の成功のためにも、優良な興信所&探偵事務所の見分け方を覚えておきましょう。

興信所と探偵事務所の違いについて

ネットで浮気調査について調べていくと「興信所」と「探偵」の2種類が出てくるので、どちらに依頼をするのがベストなのか迷うのではないでしょうか。

ざっくり言ってしまうと、探偵業法上では、興信所であろうが探偵であろうが、他人の依頼を受けた調査のために尾行、聞き込み、張り込みをするのであれば「どちらも探偵業者です」ということになっています。

参考までに、2007年に施行された探偵業法第二条を記載しておきます。

第二条、この法律において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。

2、この法律において「探偵業」とは、探偵業務を行う営業をいう。ただし、専ら、放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関(報道(不特定かつ多数の者に対して客観的事実を事実として知らせることをいい、これに基づいて意見又は見解を述べることを含む。以下同じ。)を業として行う個人を含む。)の依頼を受けて、その報道の用に供する目的で行われるものを除く。

3、この法律において「探偵業者」とは、第四条第一項の規定による届出をして探偵業を営む者をいう。

お気付きかと思いますが、この条文の中には「興信所」の文字がひとつも出てこないですよね。
そんなわけで、「興信所」と名乗っていても、探偵業務を行っている限り「探偵業」なので、名称を気にすることはありません。むしろ「探偵業としての届出」を出しているかどうかチェックするようにしてください。

興信所&探偵事務所選びのチェックポイント

探偵業に必要な探偵届出番号を確認する

探偵業者は、開業する都道府県の警察署経由で公安委員会に探偵業開始届出書を提出して、探偵届出番号を交付してもらう必要があります。

届出番号はこんな感じ。

○○県公安委員会届出123456789

交付された探偵届出番号は、営業所内の依頼者が確認しやすい場所に掲示されているはずです。
また、興信所や探偵会社のホームページ上にも、目につきやすいところに記載されているので、確認をしてみましょう。

調査業協会など業界団体に加入しているか

業界団体に加入している=信頼できる興信所&探偵事務所とは言えないのですが、業界団体に加入するにも一定の審査が必要ですし、悪質かどうかを見分けるひとつのポイントにはなります。万一、トラブルが起きた際には、加入団体への相談もできます。

  • 内閣総理大臣認可法人 全国調査業協同組合
  • 一般社団法人 日本探偵業協会
  • 一般社団法人 日本探偵ネットワーク

過去に業務停止処分を受けていないか

興信所や探偵事務所は、探偵業法に反する行為があると業務停止処分を受けます。

例えば、住居侵入。浮気調査の際、他人の敷地内に入って撮影機材を設置するなどしてしまうと、これは探偵業法に反する行為になります。興信所や探偵事務所だから、一般市民と比べて特別な権限がある……というわけではなく、法に沿った形で調査をしないと処分されるというわけです。

また、契約時は依頼者に契約内容を記載した書面を渡さなければいけないのに、記載が必要な項目の一部が未記載の場合も探偵業法に反します。

実際に、探偵業法に反する行為で業務停止処分を受けている興信所&探偵事務所は毎年数社存在します。警視庁のホームページに記載されているので、トラブルに巻き込まれないためにも事前に調べておく必要がありますね。

下記は、平成27年~29年の探偵業者に対する行政処分状況です。

平成29年でいくと、42回以上も違反行為があったということですから、他人事とは思わず信頼できる興信所&探偵事務所選びをすることが大切です。

根拠のない成功率を鵜呑みにしない

興信所や探偵事務所を選ぶ際、成功率は気になるところだと思います。依頼側としては、高いお金を支払って調査を依頼するわけですから、何がなんでも成功をしてもらわないと困りますからね。

成功率は、契約件数と成功&失敗数から算出するものです。例えば、契約件数が1,000件で成功が920件だとすると成功率は92%です。また、一口に成功、失敗と言いますが、それはどういう基準で線引きされているのかも気になりますよね。数字の根拠が示されていない限り、成功率に信憑性があるかどうかは判断できないため、鵜呑みにするのは危険!成功率だけに振り回されないようにしましょう。

事実と異なる&事実無根の表記は、景品表示法に反する恐れがあります。過剰に成功率をアピールしている興信所&探偵事務所は注意が必要です。

格安に釣られず料金の詳細を確認する

調査費用は極力抑えたいところではありますが、他社と比べて極端に料金が低い興信所&探偵事務所は考えもの。調査を成功に導くには、適正な人員配置&機材が必要です。調査経験が少なくスキルが低い人員(例えばアルバイト)を配置すれば人件費は削れます。下請けに丸投げをしているケースもあります。結果、お粗末な証拠写真や報告書が上がってきたら、泣くに泣けません。

また、一見格安に見えてもそれは人件費だけの話で、ガソリン代や電車賃などの交通費、機材費、報告書製作費は別途になっていることもあります。

必要な料金、その中に含まれているもの、追加で発生するものなど詳細を確認して、口ごもるような興信所や探偵事務所は避けましょう。

依頼予定の分野を得意としているか

興信所&探偵事務所それぞれ、得意とする分野があります。浮気調査を得意としているところ、素行調査、ストーカー対策、いたずら&嫌がらせ調査、人探しなどなど。探偵業務を行っている限り、名称が異なるだけで興信所も探偵事務所も同じ、という話は前述のとおりですが、

  • 興信所は、当時の日本銀行理事が企業の信用調査を目的として設立したもの。身分を隠さず調査する。
  • 探偵業は、元刑事が始めたもの。個人の浮気調査、信用調査、行方不明調査目的として身分を隠して調査する。

という成り立ちから鑑みるに、浮気調査や人探しは探偵のほうがノウハウを持っていると言えます。
ただし、比較して「調査ノウハウがある」と言えるのは、歴史ある探偵事務所に限ります。歴史の浅い探偵事務所は、古くからノウハウを蓄積してきたわけではないので、その場合は依頼分野の取り扱い件数を確認するのがおすすめです。

親身になって相談に乗ってくれるか

興信所や探偵事務所に依頼することなんて、人生でそうそう何度もあることではないし、あって欲しくはありません。今回、初めて調査を依頼する人も多いと思いますが、質問事項や不安な点などを予めまとめて、担当者にすべてぶつけてみましょう。

その際の対応が事務的だったり、親身になって聞いてくれない、高圧的で説教めいた対応の探偵事務所は避けるべきです。

また、「早くしないと調査が難航する!」など契約を急かす探偵事務所もおすすめできません。担当者との相性もありますが、無料相談をする中で信頼関係が築けそうな探偵事務所かどうかを見極めることが大切です。

複数の興信所&探偵事務所に問い合わせを

興信所や探偵事務所への依頼を具体的に検討しているということは、自分自身、切羽詰った状態になっているかと思います。浮気調査であれば、パートナーの浮気疑惑が確証に変わりつつあり「これ以上我慢したくない!」「一刻も早く終結させて、新しい人生を歩みたい」との強い決断があってのことでしょう。

また、どこが良いのか調べれば調べるほど、迷いが生じてくるかと思いますが、依頼先の選び方如何で今後が左右されると言っても過言ではありません。

面倒ではありますが、2~3社の興信所&探偵事務所に話を聞き、親身になってくれるのか、信頼できるのかを見極めたうえで依頼先を決定することをおすすめします。